なして部品を交換しただけで車の走りが変るのかを考える

 

タイヤ交換して変った事

 某月某日、タイヤを純正のRE−010からBS社のRE−01に交換してサーキットを走って、2つ気が付いた事があります。一つは最高到達速度が落ちた事(筑波2000のバックストレートで6km/hの違い)、そして制動距離が伸びた(要するに止まらなくなった)事です。何故?どうして?と、暫らく考えておりました。走行距離5万km超えたからパワー落ちた?ブレーキパッドが減っているから効かなくなった?・・・前者については考えられない事もないのですが、後者については「一発目のブレーキ」から効きが悪いと感じたので、パッドが減った事によるフェードとは考え難いです。

 悩みます・・・悩みます・・・。そして一週間後、仕事中(笑)に、ある一つの答えが頭に浮かびました。タイヤが重くなっている事が影響しているんじゃ・・・。

 良く、バネ下重量の軽減は運動性能云々・・・の語りを聞きますね。正しいと思います。ただ、全てを説明している訳ではないと思います。確かにバネ下重量の軽減、例えばホイール+タイヤの総重量が変る事により、足回りの動きには違いが出ると思います。しかし、ホイール+タイヤの総重量が同一であっても、加速・減速に関しては大きな違いが出ることがあるという事です。

 例えば、ホイール+タイヤの総重量が同一で、16インチの組み合わせと17インチの組み合わせがあったとします。おおむね16インチの組み合わせの方が、加速・減速性能に於いては有利となります。理由は簡単、ホイールの総重量を決定するとも言える、リム部(重い部分)がホイールセンターから遠ざかるからです。

 総重量が同じであっても、重量が回転中心に集中しているものと、重量が最外部に集中しているものとでは、回転させるのに必要な力が変ってきます。トルクの単位はN・m(ニュートン・メートル)ですが、支持点から作用点までの距離×力であらわされます。つまり、総重量(力)が同じであっても、支持点(回転中心であるホイールセンター)から作用点(重量物のある位置)が遠くなる程(距離が大きくなる)、大きな力を必要とする訳 です(テコの原理と似てますね)。

 ここに、RE−010とRE−01で、215/45/17のサイズの重量差は約500gとのデータがあります。単純に総重量が増えただけでなく、回転中心から最も遠いタイヤ部が重くなった事により、タイヤ回すのに必要な力が大きくなったにも関わらず、エンジンパワー自体が変らないので、加速性能が落ちた、と考えられます。同様に、回っているタイヤを止めるのに必要な力も大きくなるにも関わらず、ブレーキを強化してない為、止まらなくなったと考えられます。

 

 な〜んだ。理科で習ったじゃん(汗)。冷静になって考えれば凄く単純な理由だったのねん。タイヤの重量upが実際どの程度走りに影響するかはわかりません(爆)。しかし、上記理論から不利に働く事だけは確かです。

 ようやくタイムupできなかった理由がわかりました。よかった。ヘタクソになったわけじゃないのね。安心安心。・・・ん?グリップ増加によるコーナリングスピード増加・タイムアップの分が考慮されてないって?それを言われると・・・やっぱりヘタクソなんでしょうね、私(笑)。